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■ 解説コラム ■
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パールの性質と 3コート塗装
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パールの性質と3コート塗装
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干渉パールと呼ばれる種類のパール顔料を使用した塗料は、半透明で、下地の色調によって発色の仕方が異なるという、特殊な性質があります。
代表的な干渉パールの1つである、ブルーパールを例にとると、下地のベースカラーがホワイトの時とブラックの時とで、色調がまったく異なって見えます。
これは、干渉パールが、その内部の複雑な構造から太陽の光を2色に分光してしまう性質があるからです。
ブルーパールは、太陽光の中から青い光だけを反射します(①)。
青色の成分を取除かれた入射光は、(青の補色である)黄色い光となってパールを透過します(②)。
ここで、ベースカラーが光をよく反射するホワイト系の場合、この黄色いパールの透過光が反射される(③)ため、正面や横透かし方向から見たときは、黄色い光と白いベースカラーの色調が合わさったクリーム色に見えてしまうのです。
パールからの反射光が強い、斜め45°の角度(正反射角)では、ベースカラーがホワイト系の場合でも、ブルーの輝きを見ることができます。
ベースカラーがブラック系の場合は、この黄色い透過光はベースカラーで吸収されてしまうため、パールからのブルーの反射光のみが見えることになります。
反射光と透過光の色調は、パールの種類によって異なります。
グリーンパールなら反射光はグリーンで透過光は赤(ピンク),イエローパールなら反射光はイエローで透過光は青(ライトブルー)になります。
この干渉パールの複雑な発色を利用した塗装方法が、3コートパール塗装です。
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下地塗装のうえに、ベースカラーとなるソリッドカラーを塗装し(①)、より透明性を出すためにクリヤーで希釈した干渉パールを塗装(②)、上塗り用クリヤーで仕上げる(③)という、3層構造の塗装方法です。
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正面や横透かし方向では、ベースカラーとパールの透過光が混ざり合った色調が見え、正反射(斜め45°)ではパールのきらめきが見えるという、複雑で奥行き感のある塗装色になります。
最近では、ベースカラーにメタリックや別のパールベースを配合したものや、2層目のパールベース層に原色を加えて着色したものなど、さまざまなバリエーションが現れてきています。
3コートパール塗装に対して、同じくパールベースを使用した塗装方法に2コートパール塗装と呼ばれるものがあります。
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これは、パールベースをクリヤーで希釈せずに、隠蔽性の高い原色やメタリックベースと混合して、下地塗装のうえにそのまま塗装し、クリヤーで仕上げるという、2層構造の塗装方法です。
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塗装方法としては、通常のメタリックカラーと変わりませんが、正反射の角度(斜め45°)でパール粒子の輝きが見える点が特徴です。
隠蔽性が高いことからレッドパールやカッパーパールといった、着色パールがよく用いられますが。
ブルーパールやグリーンパールといった干渉パールも、色調によっては使用されることがあります。
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