上塗色が、ホワイトやブラックといった、比較的隠蔽性の高いカラーの場合は、それほど大きな影響はないのですが、鮮やかなレッド系やイエロー系といった、隠蔽性の低い色を上塗する場合、下塗色が大きく仕上がりに影響することとなります。 (参照:透明性と隠蔽性)
下塗色を決定するいちばんのポイントは、上塗色と濃さ(明度)を合わせることです。
上の例からも分かるように、上塗に濃さを合わせた下塗色を使用した場合だけが、(より少ない塗装回数で)上塗色の本来の色に仕上げることができます。 一般に、もっとも適当と思われている、上塗色と同等の、淡い色調の近似色を下塗した場合も、仕上りを白っぽくさせてしまう危険性があります。
上表に示したものは、メーカーが推奨する下塗色の例です。 ホワイトやブラックなど、隠蔽性の高い上塗色の場合は、必ずしもこの通りでなくてはならない、ということはありませんが、より少ない塗装回数で効率的に仕上げるには、ここに掲げた下塗色が理想的です。